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【2016~2017年版】自作PC歴10年超のカメラ好きが教える写真管理・編集PC構成はこれだ!!~一眼レフ&デジカメ戦国時代のパソコン選び~

自作PC歴が10年を超え、これまで何度も買い替えを経験してきた。 技術の進歩に合わせたパソコンの買い替えは必須である。続々と一眼レフ・ミラーレスカメラ・デジカメが進化し、今では数千万画素は当たり前の時代になったように、パソコンも飛躍的に進化している。

今回デスクトップPCを全て新調したため、PCの構成とポイントをまとめた。

 ※下記で紹介するパソコンは組み立て式だが、作業は簡単。
  少し調べれば初めての方でもすぐに完成させられる。

(必要な道具は、100均でも買える小さなプラスドライバー1本のみ)

 

これまで数年ほど買い控えを続けていたため、今やパソコンよりスマホのほうがレスポンスが良い!と思っていたが…現在は見違えるほどに、パソコンのほうが高速・快適になった。

  

1.PC構成

1)ベースユニット

kakaku.com

Intelからリリースされた最新NUCを使う。両手を広げれば、手のひらに収まるサイズのパソコンで、CPUはCore i7-6700HQを搭載している。上位デスクトップPCクラスの性能を持ちつつ、ノートパソコン同等の省エネ性能とのこと。(最新式のCore i7-6700kよりも少しだけ遅いが、代わりに消費電力は1/3位で済む)

住宅が狭い日本の家事情を考えると、設置スペースが小さくて有難い。またPC電源を入れっ放しでも電気代がほとんどかからない=熱損失が少ないため、ファンの騒音や排熱もごくわずか。

※'16/10時点では米国アマゾンから個人輸入するのが最も安く、amazon.comで購入。

 価格は625.60米ドル(65,359円、レートは104.475円/ドルでした)。

2)メモリ

kakaku.com

今や便利な時代で、自作PCであっても差し込むメモリに応じて自動的にアクセス速度を変えてくれる。低速でよければPC4-17000、高速なものが欲しい場合はPC4-28000位まで、価格に応じてスペックを選択でき、値段も1~3万円台と幅広い。今回は低消費電力で常時起動にも耐えられるように、PC4-19200を選択。PC4-*****の数字はメモリの読み書き速度(17000なら1.7GB/秒)を表している。写真や動画を読み込むことを考えてみると、メモリの速度を上げたところで時間差を計算するとほんの一呼吸分くらいだと思う。

高速なメモリを選ぶ場合は、価格が高いだけでなく、発熱も激しくなり消費電力が増える。さらに冷却ファンが回ることで騒音が増す可能性があるため注意が必要。

※'16/10時点では米国アマゾンから個人輸入するのが最も安く、amazon.comで購入。 

 価格は176.21米ドル(18,316円、レートは103.946円/ドルでした)。

 

3)ディスクドライブ(M.2規格)

kakaku.com

ディスクドライブは 、2016/10現在はSamsungの950Proが一番早いが、ほぼ同等速度でありながら2/3の値段で買えるPlextorが断然おすすめ。ディスクの読み書き速度は2GB/秒程度。512GB, 1TBモデルではそれぞれコントローラが異なるため、256GBモデルよりも更に高速になる。お金に余裕があれば容量UPすると良いと思う。ベンチマーク趣味の人が、サーマルスロットルリング(発熱による速度低下)で不具合を起こすという人がいるが…1か月使ってみた結果、普通の使い方なら問題なし。

Windows10の起動に5秒ほど。その後、Chromeエクスプローラは一瞬で立ち上がるし、LightroomCCの起動も5秒弱しかかからない。10万枚を超えるLightroom CCカタログをこのM.2ドライブ上に置いて写真整理を行っているが、サムネイルが一瞬は表示されスクロールのもたつきも感じない。

このM.2規格のディスクは、近年最も進歩している分野で、今後さらに高速・大容量のモデルがリリースされる。まずはシステムドライブ用の256GBを買っておいて、写真用のデータドライブは後々1TB、または2TBモデルを買い増しするのが良いと思う(将来のM.2情報は後述)。

※'16/10時点では品薄だったため、価格.comで見つけて購入。

 価格は14,980円。

 

4)OS(Windows

www.amazon.co.jp

Windows10 Home (64bit)のアマゾンオンラインコード版を買う。

これをインストールするために、ダウンロードしたファイルを展開するための8GBくらいのUSBメモリが必要。手元にあればどんなものでも大抵OKと思う。

※最も安い日本アマゾンで購入。

 価格は15,118円。

 

余談として、このタイミングで一瞬Macにしようかと考えたものの…似たようなハード構成(IntelのCore-i7やM.2ストレージ)を選ぶと価格が倍以上になってしまった。なので今回も最新版のWindowsを購入。いろいろなバージョンのWindowsが出ているが、通常のホームユースであれば名前の通り「Windows10 Home」で十分。なんとなくProfessionalのほうが名前はカッコイイものの、ネットワーク関連機能が強化されても、使わなければ無駄になるので勿体ない。

ちなみにLinuxなら無料で手に入るが、ネイティブでPhotoshopLightroomが使えないため今回は除外。

 

4)ディスプレイ

kakaku.com

EIZOの業務用カラーマネージメントディスプレイColorEdgeを選択。写真・映像の分野では「これがなければ仕事にならない」というほど有名で、業界標準でありつつ信頼性も高い。今回のモデルチェンジでコントラスト比が1:1000から1:1500になったため今が買い時だと思う。

第2回 輝度とコントラスト比は高いほど良いのか? | EIZO株式会社

昔はこのレベルのディスプレイを買おうとすると、50万円くらいかかるうえに30bit表示のために高価なグラフィックボードも必要だった。今ではオンボードのIrisグラフィックチップで30bit表示できるため、追加のグラフィックボードは不要(初めからNUCに内臓されているため、何も考えなくてよい)。手間がかからず本当に良い時代になったと思う。

 

正直、高価なカメラを買い替える位なら、まずはディスプレイを買い替えたほうが良いと思う(今までなぜこれにしなかったのか…今更後悔してます)。例えば安いノートパソコンのディスプレイ等では、そもそもsRGB色空間すらまともに表示できていないし、黒がグレーに見えたり、画面の場所によってはバックライトの色むらも酷い。

ColorEdgeでいざ写真を編集してみると、例えば結婚式などで着られる白無垢やウエディングドレスのような白飛び直前の淡い色から、漆黒のスーツや影のような濃い色まで、思い通りに確認・調整できる。さらに現像ソフトにLightroomを使えば、初めから写真編集に特化したソフトのため、何も設定しなくてもAdobeRGB色空間(現像モードのときはProPhotoRGB色空間)で表示してくれるため、難しい設定は一切不要。安物のコンデジからフルサイズ一眼+単焦点に変えたくらいに、発色が綺麗になったと思う。

とくにディスプレイ購入後、はじめて色空間をsRGB->AdobeRGBに切り替えたとき、ちょっとした一輪挿しの花が一気に色づいて見えたのは感動的でした(とくに緑色の部分は劇的に変わる)。商業写真家じゃないし…とか、風景はやらないし…とかいう方も、ぜひとも買うべきマストアイテム。

価格.comの最安値ストアで購入。

 価格は15,3480円。

 

5.外付けHDDケース

kakaku.com

これさえあれば、高価なNASストレージや複雑なRAID構成システムがなくても大量のデータを運用できる。NASRAIDはそもそも価格が高いし、HDDがいくら多重化されていてもコントローラ部が故障するとデータを読み出せなくなる。

写真データが数十万枚を超え、動画データまで一緒に保存していくと、いくら大容量HDD搭載のパソコンでそのうち満タンになってしまうため、順次HDDを切り替えて保存していく。このケースを使えば、食パン焼き機でパンを焼くみたいな気分で(?)サッと取付でき、ドライバーすら使わずにワンタッチで交換できる(ただしHDD交換は使用中には行わず、必ずWindowsのUSB取り外しを行ったのち、電源OFFした状態で交換すること)。

なおデータのクローン機能も付いているが、うちの環境ではたまにコピーされないデータがあったため、Windows上で直接コピーするのがおすすめ。約半日で、2TBのデータを丸ごとバックアップできる。

価格.comの最安値ストアで購入。

 価格は3,980円。

 

6.外付けHDD

kakaku.com

HDDはSerialATAタイプで裸のものを買う。今なら容量は2TBか3TBが安い。アクセス速度は主にディスク回転数で決まるが、静音タイプ(≒5200rpm)でも高速タイプ(≒5200rpm)の7200rpmでもお好みでよいと思う。個人的にはつけっ放しを想定して静音タイプにしている。

バッファローやIO_DATAなどからケース付のものが出ているが、価格は高いしケースも邪魔になるためこれで十分。保障云々言われることもあるが、周囲温度に気を付ければほぼ大丈夫。一日中使うわけでなければ、夏場にエアコンを入れてエアフローを確保すれば数年~それ以上は軽く使える(エアフローについては後述)。

価格.comの最安値ストアで購入。

 価格は1~2万円ほど。

 

ちなみにHDDは1つではなく、時期をずらして2~3つ買う。こうすることで、同一生産ロットによる同じタイミングの故障をなるべく避けられる。これを使って、何か月かごとに2重バックアップを取る(大事なデータは保管場所を変えて3重バックアップしている)。HDDは大容量だが何かの拍子に一瞬で故障する恐れがあるため、油断は禁物。万が一データが読み出せなくなった場合は、以下のような復旧サービスで対応してもらえるが、価格は滅茶苦茶に高い(数十万~数百万円もかかる)。

法人利用率No.1の実績。HDD/RAIDのデータ復旧|データ復旧センター

 さらに余談だが、誤ってデータを消してしまったとか、間違えてフォーマットしてしまった場合は、その後に別のファイルを上書きしていなければ、ディスク内にちゃんとデータが残っているため、PhotoRecというフリーソフトを使えば自分で復旧できる。(Raw、Jpegデータなどが救出可能)。
photorec - Google 検索

 

7.外付けHDDの冷却ファン

iemo.jp

ダイソーで210円で買えるUSBファンを外付けHDDに向けて置くのがおすすめ(ホームセンターでも200~300円で時々売っている)。というより、前からこれを持っていたので流用して使っている。HDDがプラスチック製のケース等に入っておらず直接風が当たるため、ちょっとしたファンでも効果が高い。経験上、風量はごくわずかで良いが、こうしたファンがあるかないかで寿命が大きく変わる。HDD周辺のエアフローを確保することでノートラブルを維持できる。

また寿命を気にせず使える周囲温度の目安は30度位まで。一時期、クーラーのない部屋(室温35~38度)で真夏もパソコンを使い倒していたが、年に1度はHDDを壊していた…ここまで温度が高いと扇風機では全然ダメだった(経験談)。人もパソコンもオーバーヒートを避けるため、できればエアコンを利用すべきだと思う。適当な小型扇風機が手元にあれば、ぜひ流用して有効活用を。

 

5)その他

キーボード、マウスはお好みのものを。USB接続のもなら、どれでもOK。

 

ここまでで、占めて25万円ほど。
('16年9~10月に購入、PC一式で約9万円+ディスプレイは16万円)

キーボード、マウス、HDDケースやHDDは以前から使っていたため含まず計算。

  

 

2.写真関連のインストールソフト

 

・Windows10 Home

Photoshop CC(写真編集ソフト)※起動時間5秒

Lightroom CC(写真現像ソフト)※起動時間3秒、サムネイル閲覧もたつき無し

Chrome(ブラウザ)※瞬時に起動する

・crxMouse Chrome Gesture(Chromeマウスジェスチャツール)

 →オプションより、Minimum length of track (px) の設定を10から24へ。

・FaststoneViewer(手っ取り早くサムネイル表示できる画像ビューア)

VLC MediaPlayer(多機能メディアプレーヤ)

・D-Filter(写真編集以外のとき、白の眩しさを低減できるフィルタ)

 

主なソフトはこの位。

忘れているものはそのうち追記予定。

 

 

3.今回参考にさせて頂いた参考サイト

 

1)Impress企画によるLightroomレビュー

体感速度について概ね紹介されている。本記事ではディスク速度は不要と述べられているが、今回使ってみた感じではSSDよりもM.2にしたほうがアプリ全般のレスポンスは断然良いため、以下の情報にもディスク高速化を加えるのがおすすめ。

5,000万画素超時代を見据えたLightroom向けPCを作る Impress連動企画(前編)

5,000万画素超時代を見据えたLightroom向けPCを作る Impress連動企画(後編)

 

2)CPUベンチマークリスト

今持っているパソコンのCPUスペックをシステムのプロパティで表示し、スコアを比べてみると買い替えるかどうかの目安になる。

当記事で紹介しているIntel NUCに搭載されているCPUは、Intel Core i7-6700HQ。

なおRaw現像においては、ベンチマークスコアと体感速度が比例しない点に注意。クロック数やCPUの世代は高いほど良い傾向だが、コア数はそれほど影響しないためむやみに最上級グレードCPUのモデルを買う必要はない。

PassMark - CPU Benchmarks - List of Benchmarked CPUs

 

3)高速ディスク「M.2」トレンド製品レビュー

現在、最速のディスクを求めるなら、かつての定番Samsungの950 Proシリーズ(バルクで良ければSamsungのSM951)、または後発の注目製品PlextorのM8Peシリーズがおすすめ。当記事で紹介しているIntelのNUCには、M.2が2基搭載できるため、1つはシステムドライブ、もう1つはデータドライブにすると良い。

 現在は未発売だが、2016年12月頃にSamsungから960 Proが登場するため、システムドライブのみ先に買っておいて、データドライブは後で増設すると良いだろう。アプリ起動よりも、写真データの高速読み出しのほうが重要となるため、高速ディスクのメリットを最大限享受できるようになる。

 価格.com - サムスン 950 PRO M.2 MZ-V5P256B/IT レビュー評価・評判

価格.com - サムスン SM951 MZVPV256HDGL レビュー評価・評判

価格.com - PLEXTOR M8Pe PX-256M8PeG-08 レビュー評価・評判

【レビュー】Samsungの新NVMe M.2 SSD「960 PRO」ベンチマークレポート ~前モデルから高速化とともに発熱も低減 - PC Watch

 

4)Intel NUCの組み立て方

小さなドライバー一本さえあれば、簡単に机上で組み立てできる。なんとなく自作PC、組み立てPCというと馴染みのない方には恐ろしいかもしれないが、ファミコンのカセットやSDカードを差し込みするのと同じ要領で、電子部品を差し込んでねじ締めするだけで良い。メモリやディスクは、それぞれ逆挿し防止構造になっていて、よほど無理やり差し込まなければ間違いも起こさずに済むようになっている。

【NUC 3台目】Intel NUC6i7kyk を買った話 ― 購入レビュー | Chrome速報

ジグソー | レビューメディア | 速く、小さく、そして熱い - インテル(R) NUC キット NUC6i7KYKのレビュー

【Hothotレビュー】クアッドコアCPUにeDRAMを搭載した高性能NUC、Skull Canyonこと「NUC6i7KYK」を試す - PC Watch

 

5)Windows10のインストール方法

このあたりを参考に、USBメモリへインストールディスク(イメージファイル)を展開してインストールする。イメージファイルを作ったら、NUC本体にUSBメモリを差し込んで起動するだけでインストールしてくれる。

インストール画面では様々なことを尋ねられるが、パスワード設定以外は、基本的に「次へ、次へ...完了」で良い。NUCにワイヤレスLANを内蔵しているため、ワイヤレスLANのルーターを持っていれば、起動時の設定ガイダンスに従うだけでインターネットにも接続できる。もはやスマホタブレットと同じくらい簡単である。

Windows10のISOをダウンロードする方法、インストールDVD/USBを作成する方法

 

 

4.雑感・まとめ

 

〇10万円を切る価格ながら、超小型・超高速(メーカー製で一括購入したら、こういうわけにはいかない)

〇PC騒音なし(写真現像のバッチ処理以外では、ファンはほとんど回らない)

〇持ち運びが楽(1kgもない位の軽さ、模様替えも楽だし捨てるときも処分費用ゼロ)

△PC本体のACアダプタがやや大きい(12cm×5cm×2cm位)
 ただし、電源容量は120Wで約半分弱のマージンがあるため、消費電力の高いUSBハードディスクや高音質スピーカー等をつけても余裕で安定動作してくれる。

ダイソーの210円ファンが少しうるさい(より静かなものがあればそれを)

 

最後に、IntelのNUCロードマップによれば、2017年以降はさらなる低消費電力化が進むものの、飛躍的な高スペック化はされない見込みとのこと。このタイミングで乗り換えれば、長らく高スペックを楽しめるため、買うなら今だと思う。

 

('16/10/23 初版執筆)